理学療法士であり
パーソナルトレーナーでもある私の視点から
「姿勢」や「痛み改善・予防」
についてのお話をしています。
「ボディメイク」も得意で
東京をメインに活動しています、村田育子です(^^)/
現在「足の長さが左右違う(以下:脚長差)」
をテーマにシリーズで解説していて
「脚長差の原因」について
一つずつ各論的な話をしています。
本日は「骨折で脚長差は生じるのか?」
というテーマで解説してみたいと思います。
同じ内容をYou tubeでもアップしています。
動画の方が良いなという方は こちら 。
【目次】
1. 脚の骨折で脚長差は生じるのか?
2. 骨折によって脚長差が生じる理由
3. 骨折によって脚長差を呈した症例
4. まとめ
1. 脚の骨折で脚長差は生じるのか?
脚の骨を骨折すると
脚長差が生じる可能性があります。
足首の骨折などではそこまで…な印象ですが
骨の中央部分の骨折では(骨幹部の骨折)
脚長差に繋がる可能性が高いと感じています。
2. 骨折によって脚長差が生じる理由
とてもシンプルな理由でですが
クッキーを例えに説明してみたいと思います。
これを真ん中で折ってみます。
骨で言うとところの骨折です。
そしてこれをくっつけてみます。
さて、1mmもズレず元の長さと同じでしょうか?
今度は複雑骨折をさせてみます。
そしてこれをくっつけてみます。
1mmもズレずに
元の長さと同じに戻せたでしょうか??
一度壊れてしまった物体を
「全く同じ形」に戻す
というのはどんな物であっても基本的に難しく
それは骨でも同じということです。
むしろ手術で「身体の中に埋まっている骨」を
筋肉や神経や血管などをかき分けながら
「全く同じ形」に戻す
というのは、もっと難しいと言えます。
これが骨折で脚長差が生じる理由です。
3. 骨折によって脚長差を呈した症例
30代女性。
お悩みは腰痛、肩こり、脚全体の慢性的な痛み、全身の疲れやすさ、脚長差。
なんとお悩みの一つに脚長差がありました。
トラブルの原因は脚長差だと薄々感じていたが
どう対処したら良いか分からず困っている、とのことでした。
脚長差の原因も分かっていらっしゃって
数年前の交通事故での太ももの粉砕骨折とのこと。
(大腿骨骨幹部粉砕骨折)
手術で整復したが脚長差を自覚している、とのこと。
脚長差を含め全身をチェックしましたが
ご本人がおっしゃる通り
「諸悪の根源は脚長差」という状態でした。
骨折した側の太ももが2cmほど短くなっており
これだけ大きな差があると
全身の疲れやすさにまで繋がるのも頷けました。
お悩みだけ聞くと不定愁訴感が満載ですが
脚長差が明らかな原因でした。
この方には短くなってしまっている骨折側に
インソール(ヒール)の使用を提案しましたが
既にご自身で100円ショップで買ったインソールなどで試行錯誤していた、と。
しかし自分ではどれくらいの高さが適切か分からず
「???」の状態を彷徨っていたそう。
セッションでは立位姿勢と歩行から
適切なヒールの高さを決定し
それを使用してもらうようにしました。
適切な高さのヒールの使用で
症状はいくらかやわらいだ、という症例でした。
4. まとめ
・脚の骨折で脚長差が生じる可能性がある
・手術で整復しても骨折した骨を全く同じ長さに戻すことは難しい
本日は以上になります。
お読み頂きありがとうございました。
この記事が誰かの健康の一助となりますように。
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