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脚長差は側弯症の原因となるのか?

  • 執筆者の写真: 村田育子(Ikuko Murata)
    村田育子(Ikuko Murata)
  • 2021年5月5日
  • 読了時間: 5分

更新日:3月16日


はじめまして、こんにちは。


「痛みなど トラブルの解決・予防」をコンセプトに


パーソナルトレーナーとして活動をしています、理学療法士の村田育子です。


「姿勢改善」「ボディメイク」も得意としています。





本日は「脚長差は側弯症の原因となるのか?」


というテーマでお話してみたいと思います。

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク

(同じ内容を You tube でもアップしています。)





【目次】


1. 側弯症とは


2. 脚長差は側弯症の原因となるのか?


3. 脚長差が側弯症の原因となる理由


4. 脚長差が原因の側弯は改善が見込めるか?


5. まとめ





1. 側弯症とは

本題の前に


「側弯症(そくわんしょう)」について


簡単に説明したいと思います。



側弯症とは


「背骨が左右に曲がったり捻じれたりしている状態」


を言います。



背骨が膨らんでいる方を凸(とつ)と呼びます。


下の図では


胸椎が右に凸


首と腰が左に凸です↓

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク
後ろから見た図


そして側弯症は大きく2つのタイプに分けられます。


1)構築性側弯


2)機能性側弯


の2つです。




1)構築性側弯症


遺伝が関係していることが多く


胸郭(アバラ部分)の構造の変形がある


いわゆる真の側弯症です。


胸郭がねじれを含んで 複雑に歪みます。


・胸椎は右凸


・腰椎と頸椎は左凸


の3つのカーブを呈するのが


構築性側弯症のよくあるパターンです。


(もちろん他に色々なパターンがあります)

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク
腰椎左凸、胸椎右凸、頸椎左凸



2)機能性側弯症


遺伝が原因という訳ではなく


何かしら「他の」原因


「背骨が側弯症のよう歪んでいる」ことを言います。


いわゆる姿勢の歪みであると言えます。




一口に側弯症と言っても


構築性、機能性


このどちらなのか?という見極めは


アプローチ方針を決めていく上でとても重要になってきます。





2. 脚長差は側弯症の原因となるのか?

それでは本日のテーマ


「脚長差は側弯症の原因となるのか?」


ということについて考えてみたいと思います。



ズバリ


脚長差は側弯症の原因となります。



正確には


「機能性側弯症」の原因になります。



機能性側弯症は


前述の「遺伝ではなく何かしら他の原因でなる側弯症」のことです。



つまり


「何かしら他の原因」の一つに「脚長差」がある


という訳です。





3. なぜ脚長差が側弯症の原因になるのか?

では


なぜ脚長差が「機能性側弯症」の原因となるのか


について考えていきます。



その理由はシンプルで


脚長差があると骨盤が傾き


骨盤が傾くと


腰が側弯(側屈)するからです。

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク
後ろから見た図(右脚が長い)

骨盤が傾いた状態で


腰が真っすぐなままだと


上半身が傾いた人になってしまいますが


腰が側屈してくれることで


上半身を真っすぐに保つことができます。



そしてこの腰の側屈だけでも


「腰の側弯ですね」


と言われることもあるかもしれません。


が、通常 背骨は他の部分でまた側屈して


バランスをとることが多いです。


このように

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク
右脚が長い:腰が左凸、胸は右凸

またはこのように↓

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク
腰左凸、胸右凸、首左凸

↑このように


背骨が3つの凸を呈するのは


「遺伝が主な原因である構築性側弯症」


の典型例と前述しましたが


脚長差が原因の歪みでも


真の側弯症のように歪むことがある


ということなのです。




…そうなると


このように背骨が歪んでいると


遺伝性なのか?


脚長差による側弯なのか?


…判断が難しそうですよね。



脚長差が原因での側弯は


腰椎の凸(一番下の凸)が一番大きくなる


傾向があります。


遺伝が原因の構築性側弯では


胸椎の凸が一番大きくなる傾向にあるため


その辺が見極めのポイントになります。





4. 脚長差が原因の側弯は改善が見込めるのか?

脚長差が原因の側弯は


構造的な破綻(骨自体の変形など)がなければ


改善が見込めることが多いです。



なぜなら


背骨の歪みの原因である「骨盤の傾き」を改善すれば


背骨は歪まなくて済むようになるからです。




では


どうすれば「骨盤の傾き」を改善することができるのでしょうか?



ここで活躍してくれるのがインソールです。



脚長差がある場合、


物理的な脚の長さは変えらなくても


インソールで骨盤を水平にさえしてしまえば


背骨は歪まなくて良くなるからです。



もちろん長年の歪みは


インソールだけで改善するのは難しくて


背骨の各種エクササイズは必須ですが


脚長差への対応を行わずに背骨のエクササイズのみを頑張っても


なかなか改善への糸口は見えなかったりするのです。




つまり


☆脚長差への対応(インソール)


☆背骨の適切なエクササイズ


このダブルアプローチで改善が見込めるのが


脚長差が原因での側弯症


という訳です。





5. まとめ

・側弯症は背骨が左右に曲がったり捻じれたりしている状態


・側弯症には構築性と機能性がある


・構築性側弯は主に遺伝が原因


・機能性側弯は遺伝ではない他の原因


・脚長差は骨盤を傾け機能性側弯の原因となる


・脚長差が原因での側弯はインソールで改善が期待できる




(※構築性側弯で脚長差を併発していることは多々ありますが、今回はその点については触れていないのでご注意下さい※)




お読み頂きありがとうございました。


この記事が皆様の健康の一助となりますように!










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