このブログでは
理学療法士であり
パーソナルトレーナーでもある私の視点から
「姿勢」や「痛み改善・予防」
についてのお話をしています。
「ボディメイク」も得意で
東京をメインに活動しています、村田育子です(^^)/
現在「足の長さが左右違う(以下:脚長差)」
をテーマにシリーズで解説していて、
本日は「脚長差が原因での側弯症が経過観察とされることへの懸念」
というテーマでお話してみたいと思います。
前回記事「脚長差は側弯症の原因となるのか?」
を読んで頂くと理解がしやすいと思います。
同じ内容をYou tubeでもアップしています。
動画の方が良いなという方は こちら
【目次】
1. 軽度の側弯は実際どう対応されているのか?
2. 軽度の側弯は経過観察とされて良いのか?
3. 脚長差で側弯を呈した事例
4. まとめ
1. 軽度の側弯は実際どう対応されているのか?
側弯症は学校の検診のチェック項目に入っています。
このように前屈して背中の傾きをチェックする検査です。
私も検査してもらった記憶があります。
この検査にひっかかって
「側弯の疑いあり」と判断されると
整形外科への受診を勧められます。
そして整形外科ではその側弯の程度が
・強ければ→手術
・まぁまぁ強ければ→装具
・そんなに強くなければ→経過観察
というように対応されます。
そしてこの3つ目の「経過観察」というのは
つまり「何もしない」ということであり
ある意味「放置」とも言えます。
しかし本当に軽度の側弯症は「軽度だから」と言って
経過観察で良いものなのでしょうか?
2. 軽度の側弯は経過観察とされて良いのか?
軽度の側弯は「軽度だから」と言って
経過観察とされるべきではないと感じています。
なぜなら、前回記事でお話しましたが
何らかの原因で生じている機能性側弯は
修正の余地があるからです。
特に側弯の原因が「脚長差」であるなら
インソールで一発で改善に向かう案件です↓
インソールで脚長差を補正して
骨盤を水平にさえしてしまえば
背骨は歪まずに済みます。
せっかく修正できる可能性があるのに
何もせず歪みが定着するのを指を咥えて待つのは
もったいないと思いませんか?
その側弯が軽度であっても
むしろ軽度であるからこそ
機能性なのか特発性なのかをまずは見極め
機能性であるならその原因を見つけ対策を立て
改善を目指す、もしくは悪化防止を図る
という流れがあるべきです。
そして特にその原因が「脚長差」なら
とてもシンプルな問題なので
インソールで適切に対応されるべき問題だと思うのです。
軽度の側弯を放置せずに何かしらの対処を…という話になると、大抵の場合「運動療法を処方するのかしないのか?」というのが論点になり、そうすると「そもそも側弯症に運動療法は効果があるのか!?」「エビデンスはない!」そんな議論がされることが多いです。
しかしそんなことより、そもそも論、この側弯は特発性なのか機能性なのか、そしてそれが機能性ならその原因は何なのか?その原因追及と原因への対策を講じて初めて+αで運動療法は有効なのか?という議論ができるようになると思います。脚長差が原因での側弯に対して運動療法だけを行っても、効果がないのは当たり前だったりします。
ちなみに私は運動療法は特発性の側弯症も含め、とても有効であると考えています。
3. 脚長差で側弯を呈した事例
40代後半、女性。
1cmくらいの結構な脚長差があり
明らかに脚長差による機能性側弯でしょう
というケースでした。
お話を伺っていくと
なんと子供の頃に学校の検診で
側弯の検査にひっかかったそうです。
例のごとく親御さんと一緒に整形外科を受診し
病院では「大丈夫な範囲、経過観察。」
と言われ何もせずに過ごしてきたとのこと。
そして40代後半になった現在、
腰やお尻や背中や首…至る所が痛い…。
彼女に対して行ったアプローチは
・脚長差に対するインソール
・背骨の修正方向のエクササイズ
で、不調は改善傾向ではあるものの
側弯っぽい歪み根深かい…という症例でした。
もし学校の検診でひっかかった時に対策していたら
背骨はここまで歪まなかったかも?とか
ここまでのトラブルにはならなかったかも?とか
ここまで脚長差が強くならなかったかも?とか
色々と頭をよぎったケースでした。
4. まとめ
・軽度の側弯は経過観察とされる
・側弯は軽度でも経過観察とされるべきではない
・なぜなら機能性側弯は改善の余地があるからだ
・機能性側弯ならその原因を見つけ対策するべき
・特に原因が脚長差ならインソールで改善しよ!
お読み頂きありがとうございました。
この記事が誰かの健康の一助となりますように。
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